春の銀河祭り & 昇る夏の天の川

3/24~25四国遠征 まとめ記事。
※しばらく時間が経ったら記事の順番並べ替えます。
2018年3月24日(土)
今回は昇る夏の天の川を撮りに行って来ました。
前回の八ヶ岳遠征、前々回の南紀遠征とも雲に邪魔され、シーズン初の夏の天の川が撮れなかったので、リベンジです。
それでは、いざ参りましょう(*'▽')♪♪

明石海峡の本州側中継点 「垂水JCT」。
ここを抜けると車線を明石海峡大橋に正対させるためのトンネル区間に入ります。

国境の長いトンネルを抜けると、、、

長い橋の上であった。。。

情緒は無いが、眺めは良い。

今回も前回のカルスト遠征時と同じく、明石鳴門道から四国入りし、徳島道、高知道を経由して須崎側からカルスト台地に登ります。

淡路島を縦断後、渦潮を眺めながら、鳴門海峡を渡ります。
干満がユルいタイミングだったのか、全然渦巻いていませんでした。

「鳴門本線料金所」。
ここで管轄が 「本州四国連絡高速」 から再び 「NEXCO西日本」 に切り替わります。

鳴門市街地を抜けて間もなく、「鳴門JCT」 で高松道と徳島道に分岐。
徳島道は、徳島市街地をぐるりと周回するため、最短で行くなら高松道で 「板野IC」 まで行き、一般道(県道1号)経由で 「藍住IC」 から徳島道に乗継ぎする方法もありますが、今回は別に急いでいるわけではないので、そのまま徳島道へ進みます。

四国中央市の 「川之江東JCT」 で徳島道から高知道へ。
松山道方面はここから片側2車線となるので、松山経由の方が多少早い気がしますが、今日はのんびり行きたい気分なので、高知経由で行きます。

四国山地を貫くトンネルだらけの区間を経て太平洋側へ。
高知道終点手前の小さなPA 「土佐」 に入ります。

サクラがちょうど良い咲き加減です。

神戸は来週あたりなので、早見の桜です。

ピンクが濃い 「ヨウコウザクラ」 という品種だそうです。

陽が傾き始めて来ました。
明るいうちに着きたいので、先を急ぎましょう。

高知道の終点、「須崎東IC」。
ここからはバイパス一般道区間となり、現在は 「四万十町中央」 まで行けるようです。

須崎には、「東」、「中央」、「西」 にICがあります。
「須崎西」 で降りると、そのまますぐに山へ向かう道となるので、1つ手前の「須崎中央」 で降りて、市街地で燃料補給します。

須崎からは、国道197号線、439号線経由でカルスト台地(天狗高原)へ向かいます。

最後に国道を離れ、標高450mから一気に標高1400mの台地上まで駆け上がります。

須崎側から登る道は旧道の県48号と新道の県304号の2ルートがありますが、304号はぼちぼち楽な道なので早く上がれます。

天狗高原まで上がって来ました。
「天狗荘」 の駐車場です。
ちょうど西に陽が沈むところ。

東方面。
今回の狙いは、「夏の天の川の昇り」 なので、ここでも撮れないことはないですが、もう少し東~南東が開けた場所がいいかな。

少しウロウロして、結局、天狗荘から西に1.5kmほどの五段城付近を今晩の夜営地にしました。

東方向。
バッチリ開けています。

南西方向。
道路脇なので、頻繁に深夜徘徊する車両のヘッドライト攻撃を受けそうですが、まだ3月なので夏場の観光オンシーズンに比べたらずっとマシなはずです。
※希望的観測(↑)

沈みゆく夕陽が刻々と山肌の表情を変えていきます。
・・・
なんて優雅なこと言ってないで、明るさが残っているうちにさっさと設営しましょう。

設営完了です。
上弦月が出ているのでまだかなり明るいです。
午前1:07の月没と共に撮影を開始するので、最初のターゲット “M51 子持ち銀河” が浮かぶ北斗七星の方向に主砲を向けておきます。

ー19:47ー
西南西の空、高度+63度に煌々と月が輝いています。
今晩の月は冬のダイヤモンドのど真ん中です。
月没まで時間があるので、夕食休憩にします。
(カップラーメン(゚∀゚)!)
同じ半月でも、下弦期は薄明終了~夜半までが勝負となり、撮影後はゆっくりできますが、現着→設営→撮影と立て続けになる上、街灯りの変化が大きいため、空の色が結構変わります。
上弦期はその逆で、空が安定した暗さになるまでゆっくり準備して撮影に臨めるので、個人的には上弦期の方が好きです。

お腹も満腹、コーヒーを淹れて、付近を散歩します。
ここは本当に眺めが良いです。
お決まりの春霞で低空がやや眠くなっていますが、まあ十分許容範囲です。

気温0℃。
標高1400mあるので、春とはいえまだまだ寒いですが、氷点下15℃の極寒の北アルプス山麓での撮影を考えれば天国のような暖かさです。

南東方向。
春の大曲線に引き続き、木星が昇ってきました。
あの下からさそり座と銀河中心部が昇ってきます。

ー23:47ー
西方向。
月の高度が+15度くらいまで下がってきました。
月没まで残り約1時間。
そろそろ天の川狙いの15mm広角副砲をスタンバイします。
2018年3月25日(日)
日付が変わって25日。
夏の天の川の高度が上がるまでは、春の銀河祭りです。
天の川のライズアップは15mm副砲に任せて、400mm主砲は最大望遠で銀河を狙い撃ちします。
とはいえ、銀河はM31アンドロメダしか撮ったことがありません^^;
高々400mmの中射程砲でどこまで撮れるものでしょうか。
それを試してみようというのも今回の目的の一つです。
題して、
「ノータッチポタ赤の限界点を探れ☆彡」
さあさあ、お兄さん、冗談言ってる間に月が沈みましたよ。
試撮してみると、5時間前に導入した対象位置とのズレは微小。
今回の極軸合わせは上々のようです。
最近、風が恐くて心がチキンになってるので、1ショットの露光は90秒。
対象が微生物のように小さいので、ピント合わせには神経を集中させる。
とはいえ、だんだん腕が疲れてくるので、
「も、こんくらいでええか。」
と適度に打ち切ってレリーズ開始。

先生! できました(゚∀゚)!!
「うむ。どれどれ?」
「・・・」
「ダークフレームを先に撮ったのかね?」
Σ(゚Д゚)!!
「ちがいます!(゚Д゚;)マンナカ,マンナカ!」

Skymemo S, EOS6D2 SEO-SP4, EF100-400mm/f4.5-5.6L
400mm, SS=90sec, f5.6, ISO=4000 x14pc, Total 21min
(約4倍トリミング:1600mm相当)
「おやおや、こりゃまた可愛いのがおるの^^」
「これぞ、目に入れても痛くない “子持ち銀河!”じゃの。」
さすがに小さすぎて解像度は悪いですが、とりあえず、
「M51子持ち銀河」 撮影成功です(*^^)v
さてさて、チビ銀河を手中に収めている間に、今度は東南東の地表付近から、荘厳な光を放って横たわる天の川銀河が、その巨大な姿を現し始めました。

遠く南国市、高知市、須崎市の光源に照らし出された低空の春霞の中から、金剛力士像のように燃え立つ巨大銀河の心臓部が立ち昇って来ました。
ゴゴゴゴ・・・
(って、動いてんのは地球の方やで~(´∀`*)ウフフ)

Skymemo S, EOS5D3, Sigma15mm/f2.8 EXDG
15mm, SS=25sec, f3.2, ISO=5000 x1pc
夏天の川、GETだぜー(=゚ω゚)ノ
南紀すさみでの今シーズン初回チャンスを雲に邪魔され、西へ東へ1ヶ月。
川を訪ねて三千里。
いや二千キロ。 ウロウロ..
ようやくまともに出会うことができました(*‘∀‘)-☆
さあ、良い頃合いです。
高度が上がってきたので、次は主砲を天の川へ向けてみましょう。
対象が多過ぎて、何から撮るか迷いますが、まずは全体像を把握するために広めの構図で。

Skymemo S, EOS6D2 SEO-SP4, EF100-400mm/f4.5-5.6L
250mm, SS=90sec, f5.0, ISO=5000 x30pc, Total 45min
「バンビ周辺」
今年は銀河中心部に火星と土星がいて賑やかなので、全部含めて贅沢に切り取ってみました。
次は銀河中心の東側へ目を移してみましょう。
銀河と木星の間に輝く赤い星、さそり座のアンタレス。

この付近はひと際鮮やかなエリアで、「カラフルタウン」 とか 「アンタレス付近」 と呼ばれています。
実際に撮るとこんな感じです(↓)

Skymemo S, EOS6D2 SEO-SP4, EF100-400mm/f4.5-5.6L
100mm, SS=90sec, f4.5, ISO=4000 x16pc, Total 24min
さそり座 「アンタレス付近」
不思議な感じですね~。
肉眼ではアンタレスが赤っぽく見えるだけなのに、写真に撮って炙り出すと、モクモクとガス雲が出て来て鮮やかな色が浮かび上がる。
目ん玉、高感度タイプに付け替えたら肉眼でも見えるかしら。
それでは最後に天の川の出~薄明までのタイムラプスで今晩の星空ともお別れです。
《タイムラプス(↓)》
午前4:36 ー天文薄明開始ー
タイムラプス撮影はもう少々明るくなるまで続けますが、主砲でのメイン撮影はここらで終了です。

東の空が染まってきました。

朝陽です。
低空に堆積した春霞の上からこんにちは~(/・ω・)/

カルストのゴツゴツ石灰岩。

霞んでますね~。

牛さんはまだ居ませんね~
ここは牧場なのです。

カルスト台地の稜線上を走る1本道は、一応県道のようです。
お巡りさんパトロールとか来るのかしら。

少し西へ移動して風車を眺めながら、朝のコーヒーブレイク。

ここからの風景も3度目。
季節天候で全然表情が違いますね。
そのうち 「カルスト定点四季折々写真集」 でも出そかな(゚∀゚)!
以上、今回の四国カルスト遠征まとめ、完了です。
長々でしたが、読んで頂いた方ありがとうございます(^^♪
おまけ
帰りは、梼原経由で下山し、宇和島の友人と昼食。
市立伊達博物館に友人宅のひな人形を展示していたので、幕末大政奉還頃の伊達家の歴史をお勉強。
友人家は宇和島藩7代藩主 伊達宗紀 の妻・観姫の仕女をしていたそうで、家に色々姫君グッズがあったのだそうだΣ(゚Д゚)

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